コンテンツへスキップ

障害者にとっての仕事の『やりがい』とは?① ~『やりがい』を分類する~

『やりがい』とは言うものの…

『やりがい』

障害者が働く上でよく目にする言葉ではないでしょうか?
ん~、障害者だけではないのかな…と思ったりもしますが、私の働く特例子会社でも、よく聞く言葉であります。

とかく『やりがい』を持つことは素晴らしい!と言われているような現状がありますが、意外と抽象的な言葉である、この『やりがい』について、障害の有無での違いがあるのか、そして私にとっての『やりがい』についても知ってもらうことで、人それぞれの『やりがい』が見つかるヒントになればうれしいなと思います。

まずは障害者が感じる仕事上の『やりがい』を自分なりにざっくりと分類します。

①業務内容

よくネットなど目にするのはこの①です。私は完全にこのタイプです。というかこのやりがいだけを目当てに働いて(生きて?)きた人間です。

障害者を戦力にしていこう!という企業や特例子会社などは最近多く、ある意味で次世代のスタンダードとなる考え方の一つであると思います。

それゆえに課題も多く、取り組む企業も手探り状態であるし、当事者である障害者の意識とのすり合わせも必要になるでしょう。

ただ、とても前向きで建設的な取り組みであるし、『やりがい』の言葉からも想像しやすいと思います。

②給与

逆説的な言い方ですが、障害者雇用の場合、給与が少ないからやる気ができない、という方もいらっしゃいます。
私の会社にも明言している方がいますし(笑)給与が高いことはやはり、やりがいにつながります。

給与の安さは障害者枠で働く大きなデメリットの一つと思われますが、お金を生み出さないことにはお金はもらえせん。
障害者の特性と業務内容をマッチングして、この課題に取り組む企業や特例子会社も増えています。

障害者の労働力をどこまでお金に繋げられるのか…、障害者雇用のコンサルも増えています。

③社会や会社への貢献

所謂、承認欲求といわれるものに近いのかもしれませんが、誰かの役に立っているという感覚、と言い換えられるかと思います。

仕事はどんなものであれ、必ずどこかで誰かの役に立っているという考えはありますし、私も基本的に賛同していますが、この場合、それがどこまで実感できるかということになります。

障害者の仕事は全般的に軽作業や事務作業など、アウトソーシングで細分化された業務を担うことが多く、成果がわかりやすい形で見えにくいことも一因かと思います。

ただ、これは実は健常者にもあてはまることですし、現場でのマネジメントなど企業側の姿勢で改善できることは多々あるのかなと思います。

④いらない

いらない!といったら、いらない!(笑)
でも私はこの④がリアルな意見としてけっこう占めているのではないかと思っています。

現状、仕事は負担なくできる、給与は少なくても、障害への配慮があり自分でバランスを取ることができている。人間関係含めた環境には恵まれている…別にそれで十分、ですよね?という方はそのままでいいのではないでしょうか。

『やりがい』と声を大にせずとも、生活とのバランスを取りながら、仕事の中から自分の好きなこと・得意なものを見いだす。障害による制限があったとしても、プライベートも充実させて人生を謳歌する。

私はガッチガチの①の人間ですが(笑)仕事以外の活動を充実させることも障害者雇用を成功させ、障害者のライフデザインを考える上で重要な要素だと思っています。

障害を持っていてもがんばってる・・・!仕事ができることが幸せです!とすべての人が思う必要はありません(笑)それだと、逆に障害者のイメージを固定してしまいますよね。

定時の3分前には片付け終了!最速で帰宅!!それもアリです。(もちろん、仕事はちゃんとやること前提)

⑤自己実現

私はこの⑤を、自分の夢と目標を達成するために今の会社に入社し、仕事をしていたつもりですが、なんとなく、最後まで思いつかなかったです…。

まだまだ、書くのが躊躇われる…そんな現状も感じています。

障害者の人生における選択肢が増えていくことで、夢の実現、自己実現を果たすために仕事に尽力し、それを『やりがい』と自信を持って言える方が増えてきて欲しいし、実際私の周りでもそういう方に少しずつ出会うようになりました。

もちろん、バルネラブルではそういう方々を応援し、邁進できるような「つながり」を作っていきたいと思っています。

さて、①~⑤、雑な分類かもしれませんが、将来的にはこの①~⑤に⑥、⑦と続き、さらにはそれぞれが細分化して多様な『やりがい』が認識されることでさらに選択肢が広がっていってほしいと思います。

次はもう少し具体的に私にとっての『やりがい』について考えます。